ロングライドの定番「○○イチ」
琵琶湖一周はビワイチ。霞ヶ浦一周はカスイチ。浜名湖一周はハマイチ。
湖を一周する湖畔沿いの道は走りやすく、特に半時計まわりに走ることで信号ストップも少ないコース設定ができ、ロングライドには最適な条件が揃います。そのため、「○○イチ」は主に湖をグルッと走るロングライドの定番プランとしてオススメです。
日本を代表し世界に誇りうるサイクリングルートとして選定された「ナショナルサイクルルート」に指定されている「つくば霞ヶ浦りんりんロード」のうち、霞ヶ浦一周(カスイチ)はよく耳にしますし、サイクリング環境も整っています。
では、つくば側(筑波山)を一周するとどうなるのでしょうか?
起点は「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の休憩地点として知られる「筑波休憩所」。クルマの無料駐車スペースもあり、文字通り筑波山の玄関口。
朝9時に「筑波休憩所」を出発!

いきなり筑波山への最初の登りがはじまりますが、まだ朝イチなので、ウォーミングアップがてら、ゆったりペースを心がけます。

梅林コースへの入口駐車場を左折します。毎年2〜3月中旬にかけては山肌一面がピンクに染まる筑波山梅林の坂。勾配はややキツめです。


梅林を通過して、さらに登り続けると、最初の峠のピークに到達!
起点の「筑波休憩所」から距離4.4km。ここまで筑波山の西側の斜面をずっと上りっぱなしでしたが、ようやくひと休憩。まだ先は長い。


今回のコースで初めて登場する下りはタイトなコーナーが突然現れたり、路面コンディションをつかみにくいので、心に余裕を持てるスピードで走りましょう。
りんりんロードから2つ目の峠へ

1つ目の峠を下り終えたら、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」へアクセス。しばらくは筑波山を右手に見ながら、ド平坦の爽快なライドを楽しみます。
今回のコースは、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」を峠と峠のつなぎ区間に設定することで、快適なロングライドを実現。山岳ライドのコツは、このつなぎ区間で次の峠に向けて脚を休ませることです。筑波山の北側へ回り込んだら、ここからは南下して、二つ目の峠へ。

2つ目の峠は登坂距離3.6kmの湯袋峠です。全体的に直線基調で、小川の清流に沿って上り続けます。足は元気ですが、まだコース中盤なので疲労しないように、できるだけ軽いギヤでクルクル回すペダリングを意識します。


下山後に合流する広域農道である「フルーツライン」は開放的で、信号はほとんどなくロングライドには最適な環境。

筑波山麓にはカフェやコンビニも点在しているので、事前に立ち寄りスポットを決めておき、計画的にライドを進めることも大切です。
朝日峠を越え、筑波山の南麓へ
3つ目の峠が、筑波山の南麓に位置する朝日峠。

現在は朝日峠の下を立派な朝日トンネルが走っているため、昔からある朝日峠の山岳道路はほとんど交通量がありません。終始静寂に包まれたヒルクライムを満喫できます。

筑波山はパラグライダーのメッカとしても知られています。朝日峠のピークにある展望台にもパラグライダー発射場があり、関東平野を一望できます。

クルマ通りがない朝日峠ですが、一点注意したいことがあります。今回のコースの下り区間にあるクルマのスピード抑制を目的とした凸凹のハンプです。路面にはマーキングされて注意喚起していますが、この区間はより一層の減速が求められます。路面状況を確認しながら、ゆっくりと下りましょう。

つくば霞ヶ浦りんりんロードから筑波山最高地点へ

朝日峠を下り終わったら、いよいよ最後の登坂になる不動峠に向けてペダルをこぎます。筑波南麓を走る「つくば千代田線」は、今回のルートの中で唯一クルマ通りが多めなので走行には少し注意しましょう。ただ、それも4kmほどで、その後は再び「つくば霞ヶ浦りんりんロード」に接続できます。この地点でスタートからおよそ40km。今回のツクイチルートの中で、もっとも南端に位置していて、ここから「つくば霞ヶ浦りんりんロード」を北上して、最後の登りになる不動峠の登り口をめざします。
ところで、今回のツクイチルートは、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」をこのまま北上し続ければ、スタート地点に戻ってくることができます。そして、綺麗な1周ルートを描けます。でも、坂道が大好きな二人としては、自転車でいける筑波山の最高地点を到達したうえで、ツクイチを達成したい!
ツクイチルートのハイライト、不動峠~つつじヶ丘

いよいよ最後のヒルクライム。筑波山に数ある峠の中でも圧倒的知名度を誇る不動峠です。不動峠自体は距離3.9kmですが、その先には、今回のルートの中で最長標高地点となる筑波山のロープウェイ駅がある「つつじヶ丘駐車場」まで全長11kmの登坂が続きます。

長年サイクリストに親しまれてきた不動峠ですが、今のような舗装になったのは、2021年3月のこと。以前は路面が大きく荒れてお世辞にも走りやすいとは言えないコースでした。現在はサイクリストに特化した専用標識も設置され、かつての悪路が嘘のよう。凸凹ひとつない滑らかな路面は走りやすく、坂道をスイスイ上っていける感覚です。



不動峠から尾根づたいを走る表筑波スカイラインに入り、最高地点のつつじヶ丘駐車場まで登り続けます。
距離はまだ50km少々ですが、すでに4つ目の峠ということで、疲労の色を隠せません……。でも登り切れば、あとはスタート地点の「筑波休憩所」までは下るだけなので、最後の力を振り絞って頑張るのみ!

この先は自転車を降りて進行します

自転車でいける最高地点の「つつじヶ丘駐車場」で到達記念撮影。駐車場内に鎮座する「筑波山神社」の巨大ガマガエルは、筑波山名物のガマの油にちなんだもの。最高地点は疲れも吹き飛ぶ達成感があります!

朝9時にスタートして、夕方16時半ごろにゴール。全長64kmで総累積標高1588mの筑波山エリアを舞台にした、山岳ロングライド「ツクイチ」を無事に達成!
4つの峠をつなぎ、筑波山をぐるっと一周する達成感が最大の魅力です。
ロングライドといえば、できるだけ平坦基調な道で長い距離を走ることが一般的ですが、山岳ロングライドでは、コースの中に坂道を加えることでロングライドにスパイスを効かせることができます。当然フラットなロングライドよりは距離は短くなりますが、その分ギュギュと凝縮した達成感があり、その魅力に一度ハマると、ついついコースに山岳を加えたくなることでしょう。